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あなたの営業チームは大丈夫?SaaSビジネスにおける製品デモで陥りがちな4つのミス

製品デモ

”SaaS”という言葉が普及して10年あまり。日本のSaaSビジネスは日々進化し続けています。それは取り扱い製品のみならず、業務プロセス1つ1つがデジタル化と新たなフレームワークによって進化していっています。
例えば、販促活動において、マーケティングオートメーションツールによって効率的にリードナーチャリングして継続的に案件を生み出すことができるようになったり、CRMの進化によって担当営業マンが独占していた顧客情報をチーム内で共有することで、より手厚い顧客対応ができるようになったり、チャットボットにより24時間365日顧客の疑問や課題を解決できるようになったりしています。
しかし、販促活動の中で「製品デモ」(または「営業デモ」や「ツールデモ」とも言う)だけは、いまだに俗人的なスキルとして残っていませんか?新たに入社した営業マンの研修メニューに営業デモのトレーニングが組み込まれていませんか?

今回は、どうしても俗人的なスキルになりがちな「製品デモ」において、陥りがちな代表的なミスを4つご紹介します。
あなた自身。もしくはチームメンバーで心当たりはありませんか?

1.製品デモが長い

SaaS業界の営業組織の成熟によって、このパターンに当てはまる人は近年激減していると思いますが、初回のミーティングなのにフルコースのデモをしてしまったり、ミーティング参加者にとって興味が無い使い方のデモを行ってしまうケースです。
多くの場合、ヒアリング不足と営業プロセスの理解不足が原因です。
顧客のニーズと役割、そして検討フェーズを理解することこによって、このミスは防ぐことができます。

2.製品デモを全然見せてくれない

「デモが長い」とは真逆のパターンです。
優秀な営業マンが増えたことで、まずはヒアリングを行い顧客に適切なソリューションを提案/合意を得てから、手段として製品機能を紹介するということが一般化しています。しかし、顧客の理解レベルやニーズは千差万別です。

例えば、CRM導入検討の初期段階で製品候補を10社から5社に絞らなければいけない顧客担当者がいたとします。顧客担当者は忙しいので、初回ミーティングで基礎的な製品理解をしたいと考えるでしょう。しかし、SaaS事業者の営業マンはチームで定めた正規のプロセスに従って、初回訪問はヒアリングのみで2回目、3回目で顧客の同意を得て、その後でやっと製品デモを実施します。
顧客担当者は、その時点であなたの会社の製品を候補から外してしまっているかもしれません。

3.専門用語が多い

専門用語というと、特定の業界でのみ利用される単語を指すケースが多いですが、ここでいう専門用語とは、SaaS事業者単位またはツール単位で利用される機能名や概念名を指します。
例えば、ケース、カテゴリ、グループ、トリガー、タグ、コンテナ、イベント、オブジェクト、ライブラリ…それぞれの単語の意味は分かりますが、ツールの中でそれぞれの単語が、何を指しているのかがツールによって異なります。

製品デモで顧客が知りたいのは機能名や概念名ではなく、ユースケースや使用感です。ところが、製品のプロフェッショナルになればなるほど、自社製品に慣れすぎて専門用語が一般的だと勘違いをしていきます。このミスは自分やチームメンバー同士だと気づけないことが多いので注意が必要です。

4.主語と述語が無い

これは展示会など、前提条件を作りにくいシーンにおいて発生しがちなミスです。
例えば、展示会で製品を少し見せて欲しいとブースに立ち寄った来場者に対して、普段の営業活動のように説明を開始してしまうと、今どこの画面にいるのか?何をしようとしているのか?そもそも誰が見る画面なのか?来場者は説明から取り残されてしまいます。
普段は省くような説明も、製品デモを行うシーンによっては手厚く説明することが必要な場合があります。
ちなみに、展示会で説明がうまい営業さんは、普段から商談以外の場で、外部の人と情報交換をしている方が多い印象があります。

製品デモは直ぐに改善できる!

製品デモには一定の製品知識やユースケースの把握はもちろん必要ですが、重要なのは「ターゲット」と「コンテンツ」を意識することです。この2つを意識するだけで製品デモは格段に改善されます。

次回は、この「ターゲット」と「コンテンツ」の考え方について紹介していきたいと思います。

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