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製品デモを向上させる2つの視点「ターゲット」「シーン」とは何か?

インサイドセールス

前回は、SaaSビジネスにおける製品デモで陥りがちなミスとして「製品デモが長い」「製品デモを全然見せてくれない」「専門用語が多い」「主語と述語が無い」の4つを紹介しました。

あなたの営業チームは大丈夫?SaaSビジネスにおける製品デモで陥りがちな4つのミス

これらのミスを避け、製品デモの品質を向上させるには、製品知識やユースケースの把握はもちろん必要ですが。忘れがちなのが「何をどのように伝えるか」という点です。
どんなに知識があっても伝え方を間違えてはいけません。そこで今回は「ターゲット」と「シーン」という2つのキーワードで製品デモの「何をどのように伝えるか」の質を高めるヒントを紹介します。

「ターゲット」を把握する

製品デモを向上させる1つ目のキーワードは「ターゲット」です。つまり製品デモの相手は誰なのかということです。
「いやいや、先方の担当者は把握しているよ。」
という声が聞こえそうですが、本当にそうでしょうか?
製品デモの現場を思い出してみてください。普段のMTGには参加していない方が何人も参加されていませんか?
なぜこのメンバーが集められたのか、必ず意図があります。誰がどのような意図で製品デモの場に参加しているのかを把握するだけで、製品デモの内容や、説明の順番が変わると思います。

また、決裁者という属性にも注意です。
決裁者だからといって現場の業務に詳しいわけではありません。むしろ詳しくないことの方が多いです。半年現場から離れただけで現代のビジネススピードでは浦島太郎になりかねません。
なので、事前に担当者の方と決裁者の製品デモへの参加意図や、決裁者が参加者の中で誰の判断を重要視しているのかを確認しておくとよいでしょう。

「シーン」をストックする

製品デモは、製品の機能説明ではなく、製品機能を利用した業務シーンを確認してもらう場です。なので「誰が何をしているシーンのか」理解してもらうことが非常に重要になってきます。

ここで、抑えておかなければいけない点が2つあります。
■初見の製品は(どんなに分かりやすいインターフェイスでも)想像の数倍、参加者は理解するのが難しいということ
■製品デモ実施前に、参加者間で情報共有があまりされていない(していても準備してこない参加者がいる)こと
皆さんも「分かりやすく説明したつもりなのに、基本的な質問を製品デモの終盤でされてしまった」という経験はありませんか?

そこでお勧めしたいのが、1主語1操作単位でシーンごとの製品デモをストックしていくことです。このシーンごとのストックは、シンプルで短いほど使い勝手がよく。
例えば「交通費の精算」という操作でも「営業マンの交通費の入力」「マネージャーの承認方法」「経理の差し戻し操作」…というように分けて整理するイメージです。

どんなに応用的な使い方でも、分解するとシンプルなシーンの組み合わせで構成されていることが分かります。
製品デモが上手な人は、頭の中にシーンごとのストックを数多く持っていて、それらをターゲットやMTGの流れに合わせて、適材適所で出しわけて使っていると考えています。

まとめ

今回は、製品デモの「何をどのように伝えるか」の質を高めるヒントを2つのキーワードで紹介しました。
「ターゲット」については、製品デモミーティング前に担当者の方に1本お電話するだけで確認できるのでお勧めです。誰がどのような目的で参加するか理解するだけで製品デモの質が劇的に向上すると思います。

一方「シーン」については、ストックしていく必要があるので時間がかかるかもしれませんが。まずは、現在実施している製品デモの流れを、どのようなシーンに分解できるか検討してみるところから始めてみてはいかがでしょうか。

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